参加ママの声
播摩史子さん
家族構成:夫、息子(0歳)
仕事内容:秘書
勤務体制:育休取得・復職
参加年度:2018年度
ママボノ経験は育休中の特権。最高の仲間との出会いに刺激をもらう
私は仕事が好きなんですが、「“ふだんとは違う環境に身を置いてみる”ということは長い会社人生では案外プラスになるかも」とも感じていました。そこで産休前に「会社で働いている時にはできない時間の使い方をしてみたい。育休の時間を活かして何かできないかな?」と社内のイントラで調べていたところ、育休取得者向けの情報としてママボノが紹介されていたんです。NPOには全然詳しくなかったんですが「これだ!」と思い、申し込みました。夫は「せっかく休める機会なのに、がんばるね…」と驚いていました。
経験はなかったけれど、マーケティング基礎調査のプロジェクトリーダーに
マーケティングに興味があり、高齢者向けの教室や居場所として立ち上げたばかりのNPO「ここから100」さんのマーケティング基礎調査プロジェクトにかかわることを第一希望として伝えました。その際、「チームリーダーに関心がありますか?」という設問があったので「どなたもいなければやってもいいかな」というくらいの気持ちで回答したところ、後日「ここから100」さんのプロジェクトの6人チームのリーダーを打診されました。
でも、私はマーケティング業務の経験がなかったこともあって、やはり不安になり、「私でもできますかね?」と事務局に相談したんです。すると、事務局スタッフの方は「ママボノのチームリーダーという役割は、上司・部下の関係でマネジメントするようなものではなく、NPOとのやりとりをする際の取りまとめ、窓口担当みたいな感じですよ」とアドバイスしてくれたので、それならできるかもしれない、と思ってトライすることにしました。
最高のメンバーと、気持ちよく仕事ができた「ドリームチーム」
参加して何が良かったかといえば、私にとってはママボノのメンバー達との出会いが一番の収穫でした!すべてのメンバーが、同じ課題に向かってそれぞれが主体的に考え、強い想いを持って率先して動く。例えばタスクを洗い出して、じゃあ誰がやる?というシーンでは「私これやるよ」「じゃあ私はこっち!」と、うかうかしていると、あっという間にタスクがなくなりそうなほど積極的で、「なんてサクサクと進んで気持ちがいいんだ!」と感激しました。仕事も育児もあきらめたくない、と思う人たちばかりのなかで働くのは、とても刺激的で居心地が良かったです。
もちろん、子どもの体調不良などで急遽ミーティングに参加できない…というシーンもありましたが、各役割に主担当と副担当を決めていたのでそこは自然に「お互いさま」と気持ちよくカバーし合うことができました。
私は第一子の育休で参加しましたが、他のメンバーには二人目、三人目のママもいて、育児・家事・仕事の両立の心構えもいっぱい教えてもらえましたね。地域のママ友と比べると、ママボノのメンバーは育休があけるタイミングがほぼ同じ(子どもが0歳~1歳)なので、状況も立場も似ていて話しやすかったんです。
プロジェクトが終わった後も、打ち上げ、近況報告などと、なんだかんだでこの4ヶ月の間に3~4回はこのチームで集まってお話しています。(笑)マーケティング調査で支援先の地域のことを調べていた時に見つけた、子連れにやさしいカフェは、お気に入りの場所になりました。素晴らしい仲間も、この場所も、ママボノをしなければ出会えていなかったと考えると、「やってよかった!」しかありません。ママボノってホント、「育休中の特権」だと思います。(笑)
復帰後のシミュレーションを、本番前にすることができた
もうひとつよかったのは、復帰後のシミュレーションが具体的にできたということです。
例えば、ママボノをするまでは、私は割とのんびりとした時間の使い方をしていたのですが、「いつまでに○○をしなければならない」という明確な締め切りがあることで、「例えば20時までに子どもを寝かしつけるためには、この家事をこの時間までに終えて…」と段取りが必要になってきます。そのおかげで生活リズムを含めた時間の使い方が、けっこう変わりました。
また、キックオフなど全体ミーティングの時はサービスグラントさんが手配してくださった保育士さんに子どもを預けられるということもあり、他のママボノのメンバーはみんな子連れで参加していました。私はあえて毎回義理の母に家に来てもらって、子どもを見てもらっていました。義母が「息子と会いたい」と言ってくれたことに甘えたということもありますが、私は「預けることに慣れる」、義母は「預かることに慣れる」ことができたというメリットもあります。このあたりは、育休からいきなり仕事に復帰するのではなく、本番前に予行練習ができてよかった、と思います。メンバーの先輩ママ先輩ママボノメンバーには「夫へ家事をお願いするときは、タスクを可視化してリストにしたほうが伝わりやすい」などの工夫を教えてもらったり。そういうアドバイスも参考になりました(笑)
できる範囲で大丈夫。迷っているならやってみてほしい
もし、「家事・育児以外のこともやりたいな」と思っている人がいるなら、ママボノは本当にオススメです。「ママボノをやる人なんて、相当バイタリティある人でしょ?私はそこまで頑張れない」と思う人もいるかもしれませんが、ものすごいバイタリティが必要なわけではないんです。もちろん、そんな人もいますが、そうでない人もたくさんいます。それぞれができることを自分のペースでやるだけでいいんです。事務局の方も「無理してないかな?大丈夫?」とケアしてくれますし、「やらない」よりは、「できる範囲でやってみる」という気持ちでもいいので勇気を出して参加してみるといいと思います。
(2019年2月取材)