ママボノ

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参加ママの声

参加ママの声

後藤陽子さん

後藤陽子さん

家族構成:夫、娘(1歳)
仕事内容:オーガニック商品販売
勤務体制:在宅勤務(アルバイト)
参加年度:2018年度

ブランクの不安が解消―自分らしい仕事と子育ての両立に自信

私は以前企業で広報・営業の仕事をしていたのですが、結婚し、長女を出産してすぐ、夫の転職のため、関西から東京へ引っ越すことになり、当時の勤務先を退職しました。大学も、新卒で就職した会社も東京だったのですが、育児をしながらの東京生活は想像がつかず、不安がありました。でも、近くの地域センターで職員さんによくしていただき、子育てを一緒に頑張る“戦友”のようなママ友もできました。やはり日々、頑張っている仲間が身近にいるだけで、とても心強かったです。

一方で、子育てを優先にしながらも、仕事をしたいという気持ちは変わらずあって、自分のスキルも磨きたいと思っていました。そこで、海外メーカーとのやりとりやカスタマーサポートのアルバイトを在宅で始め、子育てとの両立を模索。子どもが成長したら、また外で働くということも考え、仕事をしながらの子育てってどういう感じなのかをネットサーフィンでリサーチしていました。

そのときたまたま、ママボノに参加した人の体験談を目にし、興味を持ちました。HPを見ていると、ちょうど仕事のブランクがある女性向けにママボノを紹介するイベントが開かれる、とのこと。そのイベントに参加したことで、ブランクがあっても再就職できた人たちの体験談などから勇気をもらい、私もまずはママボノにチャレンジしてみることにしました。

念願の国際貢献につながるプロジェクト

私が参加したチームの支援先は、アジア・太平洋の途上国で国際協力などを行っている「Earth Company(アース・カンパニー)」。アース・カンパニーは2016年から2018年まで、アジアの貧困地域で産科医療・周産期ケアを提供し、多くの母子の生命を守っているインドネシアの助産師、ロビン・リムさんを支援してきました。「現在のマザーテレサ」とも呼ばれるリムさんを、今後も継続的に支援しようと、アース・カンパニーでは日本の助産師を対象にリムさんを訪ねるスタディツアーを新しく計画。そのニーズ調査を行うことが、ママボノでの支援内容でした。

私はもともと国際的な活動に興味があり、これまで関わってきた仕事はすべて海外に関係のあるもの。ボランティアをするときも、途上国の貧困問題解決などに関わりたいと思っていたので、アース・カンパニーのプロジェクトは心からやりたいと思える、魅力的な内容でした。

自分の強みや好きなことに気づけた

チームのメンバーは8人。全員がアース・カンパニーでの活動に熱意をもって集まっていました。

プロジェクトではまず、スタディツアーのニーズを探るため、手分けをして助産師さんにインタビューやアンケートの収集を実施。その後、助産師さんたちの声をまとめて結果を分析し、こういうスタディツアーなら魅力的だという企画を提案させていただきました。

ヒアリング調査はみんなで分担して行っていましたが、それ以外の仕事でもそれぞれが得意分野やスキルを生かし、協力しあえていたと思います。例えば私は英語資料の翻訳や、最後の成果発表会でプレゼンテーションを行うときには、これまでの広報での仕事経験を生かして中心的に関わることができました。

一方、チームをまとめるのが上手な人、ヒアリング結果の集計や分析で力を発揮する人など、メンバーにはそれぞれ、さまざまな強みがありました。そういった人たちと比べて自分のスキルはどうか、強みは何か、ということも自然と見えてきました。

またプロジェクトの進行中は、与えられてやる作業より、自分でやりたいことに手を挙げて担当する作業が多くあります。私は昔、私はあるスタディツアーに参加したことがあったので、その経験も踏まえて、こういう内容にしたら参加者が喜ぶのでは?ということをいろいろ、提案させてもらいました。このような経験を通じて、自分はアイデアや企画を出すことが好き、ということに改めて気づくことができたのも自分自身を見つめ直す、良いきっかけとなりました。

リモートで働く経験を体感

チームメンバーとは何度か集まって打ち合わせもしましたが、ランチミーティングをするときは、それぞれの知見を生かして選んだお店へ行くのが楽しかったです。あとはオンラインビデオ会議システムを使い、リモートでもなるべく全員が顔を合わせて話をするようにしていました。

私は日中、子どもがお昼寝をしているときは在宅の仕事を優先したかったので、ママボノの活動は主に夜にやっていました。逆に夜は作業できない、という人もいましたが、LINEグループで連絡を取り合い、Googleドキュメントでファイルを共有。空いた時間にできる人が作業する体制を整えていたので、プロジェクトはスムーズに進行しました。

このような経験から、さまざまなツールやアプリを使えば、リモートでの打ち合わせや情報の共有も難しくない、ということがよく分かりました。これは今後、子育てと両立しながら働いていくうえで、とても役に立っていくと思います。

たくさんの学びと刺激

印象深かったのは、アース・カンパニーの活動やスタッフの方々の考えに触れ、こういう社会貢献や働き方もある、と感銘を受けたことです。プロジェクトが終わった今でも、アース・カンパニーの方々はスタディツアーの進ちょく状況や、参加を希望する方々からの反応などをメールで教えてくれています。その気持ちがとても温かいと思うし、子育て中でも世界が広がっている実感を持てているのは本当にありがたいです。

メンバーの中には復職を控えた育休中のママだけでなく、転職を何度か経験している人たちもいて、仕事やキャリアについていろいろな情報をシェアしてくれました。私は子どもが幼稚園に入るころにはもう一度企業等に就職したいと思っているので、そのときにどう活動をすれば良いかや、キャリアに対する考え方などは参考になりました。あとは家事の工夫やオススメの時短家電なども教えてもらって、子育てと仕事を両立させる暮らしのイメージがわいたのも良かったです。

ブランクがあっても大丈夫

まだしばらくは、在宅での仕事を続けながら子育てを楽しむつもりですが、今の仕事も自分の特技や強みを生かし、もっとクリエイティブなものにしていきたいと思っています。

ちまたにあふれる情報を見聞きしていると、キャリアを途切れさせないよう、産後もなるべく早く復職するよう促されるシーンがよくあるように思います。でも私は、子どもが小さいときは家で一緒にいたいですし、子育てという経験も新しいスキルにして次のステップへつなげていきたい。ただ、そのような自分の考えで本当に良いのかどうか、不安になることもありました。ママボノに参加した理由としては、そんな時に後押ししてくれる何かが欲しかったのだと今では思います。

私はママボノに参加したおかげで、自分の強みに改めて気づくとともに、たくさんの人と交流し、視野を広げることができました。今は、仕事のブランクの理由が子育てであっても、再就職するにあたっては、これまで自分は何をしてきたのか、その経験が問われる時代になってきていると思います。その意味でもママボノでの経験を踏まえたことで、改めてこれからも自分らしい道を進んでいくことに自信が持てた気がします。妊娠出産を機に、一旦仕事のスタイルを変えたり、ブランクが空いている人にもママボノはきっと有意義な活動となるはずです。もし少しでも興味があるなら、ぜひ参加してみてください。