参加ママの声
宮崎 梢さん
家族構成:参加時 お子さん2人(5歳、1歳)
仕事内容:IT企業の営業担当
勤務体制:育休取得・復職
参加年度:2022年度 復職:2023年4月
育休中の時間を充実させるには?
復職後に仕事がやりやすくなっているのは、ママボノ経験のおかげ
ママボノに参加された宮崎さんに、ママボノに参加した理由や、ママボノの経験が宮崎さんにとってどのような意味があったのか、伺いました。
ITの力で社会を良くしていきたい
IT企業で働いており、ITの力で、子どものために社会を良くしていきたいと思っています。そのために何かしたいと考えていたところ、プロボノを知って、育休中に無理なく活動できるママボノに参加しました。
育休中に社会貢献できたことにとても満足
「認定NPO法人あっちこっち」という、アートを通じて地域振興や子どもの心のケアをしている団体さんを支援しました。資金が不足しているため本来の活動に十分なリソースが割けていないという課題があったため、寄付を募るためのチラシ作成をしました。ヒアリングやアンケートを通じて団体の価値を分析し、「潜在的な寄付者」を「寄付者」に変えるような内容を目指したチラシを作りました。
プロジェクト後の話では、作成したチラシをイベントで配ったところ、寄付が増えたという声が届いています。
プロジェクトチームにデザインが得意なメンバーや、マーケット分析が得意なメンバーがいたので、チームの力が大きかったと思います。育休中にこのような形で社会貢献できたことにとても満足しています。
自分なりのルールを決めて、やりすぎないように心がけていた
ママボノに取り組むにあたり、自分で作業に費やす時間を決めないといけないなと思いました。私はやはり、子どもと過ごす時間を一番大事にしたいと思ったので、長女が家にいる時には、作業はしないように心がけました。ですので、1週間の活動としては平日だけです。長女が保育園に行っている間で、かつ、次女が寝ているときにパソコンの前に座って作業をするという自分なりのルールを決めて、やりすぎないように心がけていました。
次女が1歳を過ぎると動き回ることが多く、寝てくれないと何もできないので、市の一時保育サービスをふんだんに使わせてもらっていました。ママボノの時間だけではなく、自分のためだけの時間にも活用させてもらい、楽しく過ごすことができました。
復職の良いシミュレーションに
長女が病気になったときに作業ができないことがありましたが、チームでの作業だったので、他のメンバーに任せることができました。 自分で気をつけていたことは、返信を早めにするということと、いつからならできるのかなど、段取りを伝えるようにしたことです。これは復職の良いシミュレーションになったと思います。
自分が今まで考えたこともなかった「問い」との出会い
営利目的ではない社会課題に触れられたことは非常に貴重な経験でした。「なぜ芸術は社会に必要とされているのか」「人は何に心を動かされて寄付という贈り物をするのか」。それは自分が今まで考えたこともなかった問いで、仕事や育児だけでは得られない、貴重な経験ができたと思っています。
この経験を私1人の中だけで閉じ込めておくのはもったいないと思い、復職後に上司に活動報告をしたところ、「非常に素晴らしい」と言ってもらえました。今、仕事がやりやすくなっているのは、復職後にそのような目で見てもらえたからではないかと思っています。
一歩踏み出したら結果が変わる
ママボノは、「勇気がなくて一歩を踏み出せない」傾向のある人におすすめします。私自身がそうで、いつも迷って悩んでギリギリに申込みをするタイプなのです。
ですが、一歩踏み出したかどうかで結果が変わります。踏み出せば流れが進んでいくので、流れに乗ったまま、充実した育休期間が過ごせると思います。
復職後にも役立つ、自分のリソースを活用するコツ
オンラインだと上限なく時間を費やしてしまう問題があると思います。大事なのは自分のリソース。
1つには、時間です。自分が自由に使える時間は1日何時間なのかを考え、逆算して、その時間でできることを選択していました。溢れてしまうのであれば、何かを削ぎ落とす必要があります。何かをやめたり、人の手を借りたり、お金や仕組みに頼ったり。
そのようにしてサイクルを回していって、回らなくなったら立ち止まって「なぜうまくいかないのだろう」と原因を見つけ、問題を取り除いていくということをやっていくのが良いのではないかと思います。
育休中の時間を充実させるためには、振り返る時間や立ち止まる時間を見つけ、自分と向き合うことが大切ですね。 体力・意思力・時間のリソースを活用することで、より効果的に育休期間を過ごすことができるのではないかと思っています。ママボノの経験で得たこのコツは、復職してからも役に立つものではないかと私は思います。
※この記事は、2023年に開催したイベントでお話いただいた内容を元に作成しました。