ママボノ5周年記念 イベントレポート
ママボノ5周年記念イベント 『ママだからこそ、私らしくイキイキと働く』
【Section1】働く女性が置かれている環境、ママボノの価値
【Section2】ママボノ経験を経て考える、”子どもを持ちながら働く”とは
【Section1】働く女性が置かれている環境、ママボノの価値
登壇者:
藤澤 理恵 さん [(株)リクルートマネジメントソリューションズ 組織行動研究所 研究員]
飯田 暁子 さん [日本放送協会(NHK) 報道局 記者]
(進行)嵯峨 生馬 [認定NPO法人サービスグラント代表理事]
嵯峨:土曜日の、ご家族の貴重な時間にお集まりいただきありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします。
藤澤さん:よろしくお願いします。私はママボノの第一期に参加しました。その後、リクルートグループの研究所で組織研究の一環としてプロボノの研究もしています。
飯田さん:私は普段記者をしていまして、働く女性を取り巻く環境や、子育てをする女性についてなど、暮らしに密着したことを中心に取材をしています。
「育休後復職者アンケート」から見えた、“越境体験”がもたらすもの
藤澤さん:復職後のママボノ経験者と、復職を迎える一般の方(ママボノ未経験者)の心理について、育休中にどんな不安があるのか、ママボノでどんな経験をしたかという調査をしました。
グラフのとおり、1人目の育休取得者の半分くらいの方が、復職による育児への影響に不安を抱いていることがわかります。
同じく約半数が、復職後に仕事で期待にこたえられるかという点に不安を抱いている。母として、職業人として2つの面の不安があることがわかりました。
また、普段の仕事とは異質な経験、「越境」という観点で、ママボノがどういう経験を与えているのかを調査しました。
ママボノを経験された方の9割が、育休中に異質な人と協働する経験をしています。一方、ママボノ非参加者では2割程度でした。
社外でスキルを試される経験をしたかどうかについては、ママボノ経験者の8割が該当すると回答、非経験者では1割程度が該当するとのことでした。
ママボノ経験者の8割が自分の新しい一面を発見し、4分の3が自分の強みを再認識できたと答えています。
所属している会社の価値、業界の価値、社会的意義をあらためて認識したということも、ママボノ経験者の特徴です。
ママボノが「越境」経験となり、スキルや仕事を意味づける機会となったことが考えられます。
マミートラック(育休復帰後に補佐的な仕事ばかり与えられて出世コースとは縁遠くなり、働くモチベーションややりがいを失ってしまうこと)という言葉がありますよね。復職後に自分のスキルや仕事がしっかりと評価されているかについての質問には、評価されていないと答えた非経験者が3割に上る一方で、ママボノ経験者には復職後に割り当てられる仕事が評価されていないと感じている人はいませんでした。
その理由として、自信をもって復職ができていることが考えられます。
ママボノ経験者はリーダーシップに自信を得たという方が半分以上、職業人として成長できたという方も8割以上。9割以上の方が親としての自分を大事にしていけると思うと回答しています。
嵯峨:越境経験のところを見ると、育休中に社外で自分のスキルが通用するか試された、ということに対してママボノ経験者の75%がYesと答えているのも特徴的ですね。藤澤さんは、なぜ越境、プロボノについて研究しようと思われたのですか。
藤澤さん:越境というのは異文化体験です。仕事、ビジネスでのお金を稼ぐ活動と、それ以外の社会活動の間の越境に関心を持っています。仕事で面白い経験をしている人を追いかけていたら、最近、会社という枠組みの中に面白い経験が減っているのではと感じ始め、「越境」というキーワードが出てきました。実際に研究を進めてきたなかで、越境して担当業務や自社にとっての「当たり前」じゃないものを見る、ということの価値がとても高いと感じています。
嵯峨:アンケートでは、ママボノを通じて自分の強みや持ち味を確認したり、自分の所属する会社の価値を認識したという傾向が顕著でしたが…
藤澤さん:仕事以外のことをした結果、仕事を意味づけ直したり、視野が広がるということは非常に有益なことだと思います。
(アンケート結果はこちらからダウンロードできます)
今ある環境のなかで、私らしく働くには
嵯峨:今回飯田さんにママボノに実際に参加しながら取材をしていただいたわけですが、率直な感想を教えてください。
飯田さん:私が最初に育休をとったのは8年前です。当時は産休・育休中に何かやってみようかというとベビーマッサージくらいしか(充実した時間が)ないと思っていました。今回ママボノを取材して、休職中にもかかわらず仕事の予行演習をされている方が世の中にこんなにいると初めて知りました。
復職するのが当たり前になってきてはいますが、こんなに復職後のキャリアまでも考えている人がいるなんて思っていませんでした。会場に何十人もママが集まって、互いに熱心に議論する姿、時間通りにそれをアウトプットするという場の緊張感に驚きました。
嵯峨:ママボノに理想的な未来があると感じる部分もある一方で、働く女性、子育てをテーマとするジャーナリストとして、彼女たちが置かれている環境の課題とその現状について、感じていることはありますか。
飯田さん:会社としての復職後の制度は整っているし、時短もできる。しかし、配慮がすぎるあまり、本来できることを狭められているとも言われています。会社として環境を整えているつもりが、働きたい女性の意欲を逆に下げてしまっている。
一方で、そこに気がつく企業も増えてきています。復職者を対象にした研修や面談に力を入れている企業もあります。育休明けの女性に対して守られる対象、お荷物、といったレッテルを貼らず、どうやって最高のパフォーマンスをしてもらうかということを考えている会社もあるのです。
嵯峨:今回の調査では、参加者の半分が復職に不安があると言っています。この不安はどこからくるのでしょうか。
飯田さん:ママボノ参加者のみなさんは優秀で、育児をしているといっても仕事にも高いレベルを求めている。それができなくなるのではということに不安を感じているのだと思います。
藤澤さん:例えば「管理職にならないか」という打診を受けると、男性は、自信がなくてもとにかくやってみる傾向があるけれど、女性の場合、自信が持てるようになってからと、すぐには受けない方も多いと聞きます。
嵯峨:自分が管理職、プロジェクトリーダーになったらよい影響を発揮できると思うか、の質問で、どちらとも言えないと答えたのは一般もママボノ経験者も35%です。自身に対する不安もあるかもしれないが、会社や職場の空気感としてはどうでしょうか。
藤澤さん:男女間に扱われ方の格差がない会社では女性の活躍も多く見受けられるようになってきましたが、女性が秀でることは得にはならないと女性自身が考えてしまい、女性が能力を磨いたり発揮したりしにくい環境もまだ残っています。
飯田さん:女性は自分が管理職として準備万端ではない、だから受けられないと判断してしまう傾向がある。しかし、管理職にはいろんな姿がありますし、女性の管理職であっても活躍できると思います。急な残業に対応しづらいなど、できない理由を出してしまう気持ちもわかりますけれど。
嵯峨:(来場者に)今年度、復職される方はどれくらいいらっしゃいますか。復職後1年から2年の時間が経った方は、どの様な経験をされているでしょうか。つらい経験をされたことはありますか?差し支えなければ教えていただきたいのですが。
来場者:昨年度のママボノに参加して、5月から復職しました。公務員的な職場なので、2~3年ごとに異動するというのが出世コースです。今の部署になって6年がたちますが、その間に2回の育休をとっています。
いろいろ問題はありますが、時短を取ると他の部署に異動しづらくなるということがつらいですね。時期的な意味でチャンスが2回あったのですが、異動はありませんでした。今は早出早帰りでフルタイム勤務ですが、他の部署から拾ってもらいにくい状態になっているのではと感じています。不公平な扱いを受けていると感じることもあります。
今回も異動がなかったというがっかり感もありますが、他方で長い間ここで戦力になれている自信もできて、前向きな気持ちにはなれています。1回目の育休の時は、前向きにはなれませんでしたが、2回目の育休のときに、ママボノを通してポジティブな変化を持てたのかもしれません。
飯田さん:ずっと待遇が変わらないという悩みを抱えている方は多いですね。先日、管理職に対する研修を取材したところ、子どもがいる女性はあれができないこれができないという先入観を持っているのでは、という語りかけがありました。本当に何ができて何ができないのかをちゃんと面談する必要があると言われて、はっとする研修参加者もたくさんいたと思います。
働く女性にとって、率直に腹を割って相談できる人が会社の外にいるというのも大事なことです。
藤澤さん:私はみなさん自身が未来だと思っています。これからは、働き方も時間を短くしてアウトプットを出すというのが当たり前になってくる。みんなが楽しめて、成果をあげる方法を考えることが大事になるので、プロボノ経験は男性も含めてとても有益でしょう。
ミレニアル世代のようなウェブで繋がっている世代の人たちが今、社会人になってきています。そういう人たちとも繋がっていかないといけない。みなさんも、こうして関心テーマを介して繋がる経験をしています。間違いなく、みなさんが経験されていることが未来だと思います。
飯田さん:育児だけでなく介護を担う人も増えていて、みんながみんな、長時間で働けるわけではありません。みなさん会社を辞めずに、理不尽なことがあれば社外の仲間と分けあっていく必要があるのです。社内には頭の固い上司もいるかもしれないが、実際に採用に関わっている人の中には「これではいけない」と感じている人が多いです。
これから復職を迎えるママへ
嵯峨:働けないのではないかということや、キャリアの見通しが立たないとか、そういった決めつけが女性の選択を奪っているのではないかと思います。ダイレクトなコミュニケーションをとって、それぞれの活躍のしかたを見つける必要がありますね。
ダボス会議で「2020年で求められるスキルトップ10」というのがあり、
その中にEmotional Intelligence Quotient(EQ:感情知能)というスキルが5番目くらいに入っています。共感して、相手の気持ちを慮り、それでいて冷静な判断をする。ママボノを見ているとEQの塊だと感じます。これまで会社で必要とされているスキルは、いわばガラパゴス化してきている部分もある。これから求められることもどんどん変わっていくと思います。
お二人から、これから復職をして変わっていこうとされている方々に対してメッセージはありますか?
藤澤さん:EQ、そして自己理解が大事だと言われています。自分が何をしたいか、自分のスキルは何か、ママボノの経験をされた方はいろんな人と対話する中で、自分自身についての理解が進んだのではと思います。活かせる強みややりたいこと、自分の魅力が溢れ出ていることに気づいたのではないかと。会社でもどんどんその姿を見せていただけたらと思います。応援しています。
飯田さん:お子さんが熱を出したときなどに、お互いに助け合う姿がよく見られました。ひとつのプロジェクトを期間内に終わらせるというマクロの視点もあったのではと思います。自分のチームが成果を出すためには自分が何をすればよいのかという視点が身についたと思います。皆さんのご活躍を期待しています。
【Section 2】 ママボノ経験を経て考える、”子どもを持ちながら働く”とは
登壇者:
奥村 綾子さん [2014年度「NAGOMI VISIT」参加]
篠田 梓さん[2016年度「石巻復興支援ネットワーク 」参加]
前田 奈映さん[2016年度「市民のためのがん治療の会」、2017年度 1DAYチャレンジ「SOU」参加]
(進行)津田 詩織[認定NPO法人サービスグラントスタッフ]
奥村さん:仕事はメーカーで、インタラクティブホワイトボードの開発をしています。ママボノは3歳になる娘の育休時に「Nagomi Visit」さんの普及についての支援をしました。今は、2人目の子の育休中です。
篠田さん:私は人材開発や教育コンサルティングのベンチャー企業で働いています。ママボノは、2016年に「石巻復興ネットワーク やっぺす」さんのセミナーアンケート作成のプロジェクトで、アンケート作成を担当していました。子どもは2人で、5歳と1歳。下の子の育休中にママボノを経験しています。
前田さん:2016年度のママボノに参加しました。支援団体は「市民のためのがん治療の会」で、マーケティング基礎調査について支援をさせていただきました。4月に復職したのですが、復帰後も1DAYチャレンジでもう一度プロボノに参加させていただきました。普段は林業従事者を育成する、協同組合に所属しています。子どもは、2歳の男の子です。
ママボノに参加をしていかがでしたか?
進行:先ほどのセッションを見るとスーパーママたちが参加しているように見える、と仰っている方がおられましたが、必ずしもそうではなく、不安を持って参加される方が実はほとんどです。みなさんは、どんな気持ちでママボノに参加しましたか?
奥村さん:自分なんかが参加していいかな、という気持ちで参加しました。活かせるスキルってあるのかなと思いながら。
篠田さん:私はあんまり深く考えずに、楽しそう!と思って参加しました。
前田さん:スキル登録の時に、専門職ではないので、私にスキルってあるのかな、ちょっとやばいかなと思いながら、おそるおそる参加しました。
進行:実際に参加をしてみて、いかがでしたか?
前田さん:私は第一子と言うこともあって、他の方がどんな風に子育てしているのかわかりませんでした。なので、他の人の子どものあやし方や、抱っこしながら完璧にタイピングする姿にとても感動しました。ママボノに参加して、復職にも自信が持てるようになりました。
さらに1DAYに参加したのは、実は、会社の後輩の子に「プロボノって異業種の方と知り合えていいよ」って1DAY参加を勧めていたら、気づけば自分が参加していたという感じでした(笑)。
篠田さん:私たちの支援先さんは石巻にいらっしゃったので、普段の活動でのミーティングや、チームメンバーとのミーティングはもっぱらSkypeでした。支援先さんには、実際には2回ほどお会いしました。Skypeでミーティングを行っていて、「仕事って遠隔でもできるんだ」ということがわかりました。
私が勤めていた会社には遠隔で仕事できるような環境はなく、全員出社が基本でした。会議にも意味があるのかないのか分からずに出ていたこともありました。今回の活動でSkypeを使ったミーティングをして、子どもの体調が悪いという方がいても、ちょっと時間をずらして行うことができたので、そういう柔軟性のある経験ができました。
プロジェクトが終了した後に、メンバーと子どもたち合わせて13名で石巻に旅行に行ったんですが、その後の繋がりや、現地を見ることの大切さも知ることができてよかったです。
奥村さん:ミーティングも子ども連れで、授乳やおむつ替えもしながらやったことが印象に残っています。
プロジェクトミーティング以外にも、ママとしてこれから働くうえで、どういう風に働いていくか、みんなで一緒に考えたこともありました。子どもを寝かしつけてからSkypeで、これからどう働きたいかを語り合ったことが印象深かったです。
ママボノの経験は、仕事にどう活きていますか?
進行:みなさん復職されていると思いますが、ママボノの経験がご自身のお仕事に生きていると思うことがあったかどうかをお聞きしたいです。
前田さん:直接的にこれが仕事に活きているかというとまだ分からないのですが、ママボノの経験がというより、いろんな立場の方、ママさん、支援先の方、いろんな価値観に触れたことは今の仕事に活きたのではないかと思っています。
進行:ママボノをするといろんな立場の方や年齢の方に会いますよね。たくさんの刺激があったんだろうなと思います。
奥村さん:やはり私も自分の専門が開発なので、直接「開発に活きた」というよりも、ママボノをしたことで、夫婦で会話をしっかりするきっかけとなったことがよかったです。夫婦の間で今後の予定や自分の思っていること、やってほしいことを言葉することが、その後の仕事を始めるときに役立ったなと思うので、そこは継続したいです。
進行:気持ちとして何か違うことはありますか?
奥村さん:余裕をもって、不安なく復帰できるなって思います。
篠田さん:自分的にはプロジェクト思考がよかったです。当時、私は大企業にいて、50人くらいの部署、管理職は40人。プロジェクトなんて絶対回ってこない。何かあっても他人事だし、ヒトモノカネという視点がありませんでした。ママボノでリーダーを経験して、人の得意なことやバランスなど、仕事の全体像を上司のような視点で考えられるようになりました。
進行:篠田さんはお子さんをもって転職することになられたのですが、これはママボノが影響していますか?
篠田さん:今まで一つの価値観で仕事をしてきたけど、越境経験をしたことで転職を決意しました。いろんな視点を得たことがママボノで活かされています。
進行:家族を大切にするために、自分の時間を大切にするために転職をした。そういったことも発見だったのですね。
皆さんにとって、ママボノの経験は一言でいうとどうでしたか?
奥村さん:仕事の予行演習という意味が一番強かったです。異業種のモチベーションの高い方と触れあうことで、自分のモチベーションも高まったと思います。
前田さん:ママボノが楽しくて、学生時代に戻ったような感じでした。ママボノの支援が卒論というかたちで、育休をすっきり卒業できたみたいな気持ちになれたのがよかったです。
篠田さん:一言で言うと貴重な越境体験をさせていただきました。それまで家と会社の往復だったのが、他のママやNPOの方、いろんな方とお会いさせいただいて、自分を見つめ直すいい経験になりました。
ママとして、自分らしく。イキイキと働こう。
進行:「自分らしくイキイキと働く」がテーマでもありますので、質問を深く掘り下げていきますね。一つ目の質問です。子どもを持って働いている中で良かったと思ったことはありますか?
奥村さん:毎日忙しいですが、子どもがいる状態で働いているとワークライフバランスを半ば強制的にやっているなと思います。子どもができる前は夜遅くまで働いていて、仕事漬けの毎日でした。子どもと接していると仕事をすぱっと忘れられるので、結果的には良いことだと思います。
進行:オンとオフががらっと変わるのですね。
篠田さん:効率的に働こうと思うようになりました。それまでの仕事は時間制限がなかったのですが、子どもがいると何時までに終わらせなきゃってなりますよね。よりよく効率化しよう、優先順位を付けていこうと考えることになり、私も良かったと思っています。
前田さん:私は子どもができるまでに時間がかかり、子どもがいない期間も長かったので、自分が子どもをもって働くことが想像つかなくて。こんなに大変なんだ、制約があるんだって実感しました。
進行:皆さんにとって「自分らしくイキイキと働く」とは何でしょう。
奥村さん:2つあります。人と接することが好きなので、仕事を通じて魅力的な人たちと情報交換やミーティングをして、そうすることで自分のスキルアップや成長を感じること。
もう一つは、そうやって誰かの役に立っているということを感じられること。その2点かなと思いました。
篠田さん:とにかく自分を見つめ直し、自分を理解することなのではないかと思っています。ママボノをすると、こういうことをすると自分はワクワクするんだなとか、こういう分野のことに触れるとアドレナリン出るなとわかる。その結果転職しちゃったんですが、今はイキイキ働いているので、それらのことが源になっていると思います。
前田さん:自分が10年後にどうなっていたいか、ママボノの時に考えました。なかなか明確に答えが出るわけではないけれど、それを考えながら前向きに働くのが自分らしさかなと思っています。
進行:最後の質問になりますが、ママだからこそ、自分らしくイキイキ働くために必要なこととは何でしょうか?
前田さん:ちょっと恥ずかしいけど、旦那さんや子どもとか、守るものがいる中で働くというのが自分の力になっていると思います。月並みですけど。
篠田さん:とにかく健康で、ストレスを溜めないこと。疲れたりイライラしたりして、子どもや夫に当たるのが一番良くないなと思っているので、仕事や家事で疲れていてもせめて八つ当たりしないように心がけています。
奥村さん:私は取捨選択かなと思っています。優先順位とも言えますが、篠田さんが言われた通り、仕事とママを両立しようすると、あれやらなきゃもこれもやらなきゃってなっちゃうので、ここはいいかなっていうところ、例えば週に3回は食事をレトルトやてんやもので済ませてみたり。優先度をつけて、「ここは落とす」というのがママとして働くことのポイントかなと思っています。
進行:会場の方に、一言メッセージをお願いします。
前田さん:私も復職をするときにドキドキした気持ちで、本当にやっていけるかなと思いながら働き出したのですが、ママボノのおかげか、何とかなっています。これからも毎日笑顔で会社に行けるように、自分の気持ちを高めていけたらなと思っています。
皆さんも笑顔で働いていきましょう。
篠田さん:復職した後に感じることが多いのですが、ママになってから新しく出会った人、出会いの場はすごく貴重だと思います。ここで出会った仲間と復職後の今も定期的にランチ会をしています。会社以外の人と話せるのがすごく大事。場と出会いを大事にしてほしいなと思います。
奥村さん:毎日仕事しながら育児していると視野が狭くなってしまって、ワーキングマザーって自分のことしか考えられなくなりがちです。ワーキングマザーで頑張っている人って、皆さんの周りにもこんなにたくさんいるんです。一緒にがんばりましょう!
登壇者のトークのあと、経験者を交えての交流タイムで、イキイキ働くということ、女性の活躍などについて、それぞれの想いを語り合いました。