ママボノ

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参加ママの声

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栗林 真由美さん

栗林 真由美さん

家族構成:夫・娘(3歳)・娘(取材時出産予定)
仕事内容:IT関連会社のクラウド事業でプロジェクトマネージャー
勤務体制:育休取得・フルタイムで復職、2度目の産休中
参加年度:2017年度

「ママだからって縮こまる必要はない!」をママボノで証明

第1子を妊娠してから、どうすれば復帰後もこれまでと同じく第一線で働き続けられるか、考え続けていました。子育て中は時間的な制約はあるだろうけれど、だからといって責任の軽い仕事を淡々とこなすのは嫌だったんです。

でも、育休中をただ“のほほん”と過ごして復帰し、第一線で働かせてください、なんてオイシイ話はありません。だから、産休・育休期間を有効に使い、自分の中でこれまでのマインドを変えるような取り組みをしたいと思いました。それでいろいろと模索する中で、ママボノの活動を知って参加を決めました。

娘たちに働く自分の背中を見せていきたい

こんな私ですが、産前産後で2ヶ月ぐらい里帰りをしていたときは、泣いてばかりだった時期もあります。あまりの環境の違いに、自分が誰からも必要とされていない気持ちになってしまって。でも産後、だんだん外に出られるようになり、気持ちが変わっていきました。

また、子どもにとっての母親(父親も)は、とても影響力のある存在です。私は2人の娘の母として、自分なりに仕事に取り組む背中を見せていきたい、そのために「復帰後も第一線で働きたい」という夢が、育休中の活動を通して実現できたと思います。これから第2子の出産を控え、次女の育休中は、もっとグローバルな活動にも挑戦したいと試行錯誤中です。

小さな子どもがいても、しっかりプロジェクトを進める

第2期のママボノは9名いて、全員で1つのプロジェクトを担当しました。支援先はNPO法人NAGOMI VISITという、来日した外国人観光客と自宅で一緒に食卓を囲む「ホームビジット」事業を運営する団体でした。ママボノには、地方在住者や子どものいる家庭のホスト(観光客を受け入れる人)を増やすためのマーケティング調査を希望されていました。

私はプロジェクトリーダーを務めたのですが、意識していたのは、全員が小さな子どもを抱えたママの集まりであること。なので極力仕事を単独で抱え込まないような仕組みやコミュニケーションを意識して、もし子どもの病気など突発的なことが起こっても、プロジェクトの進行に穴が空かないよう2人1組の体制にして、互いにフォローし合えるようにしました。あとはSkypeやメール、サイボウズのグループウェアを使って、リモートでやりとりできる体制を整え、なるべく余計な負担なく作業ができるようにしました。

自信を失くしていたメンバーが変わっていく

これは私にとって一番大事なことだったのですが、ママボノのプロジェクトを通して復帰後の自分をイメージしながら取り組み、「子どもがいても自分は仕事ができる!」という自信をメンバーみんなで共有したいと思っていました。

実は初めて顔を合わせたとき、全員が下を向いて自己紹介していて、自信がなさそうに見えたんです。一人目の子育てをしているメンバーが多かったし、しばらく仕事を離れていて本当に復帰できるのか、不安が大きかったのだと思います。

でも、少なくともママボノに参加している時点で一歩を踏み出しているのだから、きっと想いは同じはず。そのため、とにかくそれぞれのメンバーに役割と責任を持ってもらい、現場の感覚を取り戻してもらえるよう意識してコミュニケーションを図り、マネジメントしました。
いざプロジェクトが始まると、だんだん白熱してきたので、やはりみんなそれなりに熱くなれるものを探していたのだと思います。

かけがえのない“第3のママ友”

メンバーとは愛称で呼び合っていました。保育園の入園結果で悲喜こもごもして、日々の悩みを共有しあっているうちに、どんどん距離が近くなっていったと思います。

それぞれママでありながらプロジェクトの目標を達成したい、という志を共有していた、という点では、ただのママ友とは違いました。なかなか仕事に対する想いまで、率直に話せるママ友ってなかなかいないですから。

プロジェクトの後半では職場復帰を前にして、なぜ自分が働くのか、子どもが寝てからSkypeを使ってメンバー間で真剣に話し合ったこともありました。会社でも家でもなく、近所や保育園のママ友でもない、言ってみれば“第3のママ友(同志)”みたいな存在ができたのは、職場復帰してからも本当に心強かったです。

時間的な制約があったのに、クオリティーの高い成果物が完成

実は子どもができる前、入社して7、8年たったころにも、ママボノではなく、幅広く社会人が参加をするサービスグラントの通常のプロボノに参加したことがありました。自分のスキルはほかでも通用するのか、転職ではない形で試してみたかったからです。

通常のプロボノとママボノでプロジェクトリーダーを経験した立場から、それぞれの成果物を比べてみると、クオリティーに差はなかったように感じます。むしろ、ママボノの方が時間的な制約があったのに細かい点まで配慮し、ママならではの意見も反映できていました。支援先に提出した成果物に、代表の方も満足している様子を見て「ママだからと言って、別に縮こまる必要ってないんだ!」と、証明できた気がして、とてもうれしかったです。

もっと主張していい

育休後の女性活用については、会社によって施策がさまざまだと思いますが、もっと女性の側から、自分がやりたいこと、実現したいことを主張して良いと考えています。きちんと自分が主張しなければ職場の後輩、もっと言えば自分の子どもたちまで影響が続くことだってあると思います。ただしビジネスなので、感情的にならずロジカルに伝えられるかどうかがポイント。文句を言うだけではなく、きちんと想いが伝わるよう、しっかり行動でも見せていくのが私たちワーママ世代の役割だと思っています。

(2018年1月取材)